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マネジメント・マイオピア
 みなさん、こんにちは。編集長の古屋です。

 みなさんは、「マーケティング・マイオピア」っていうことばは知っていますね。そうです。セオドア・レビットが『マーケティングの革新』の中で用いたことばでですね。その昔、アメリカの鉄道事業が鉄道会社同士の競争にあけくれ、みずからを輸送産業と定義せずに自動車産業や航空産業との競争に目を向けなかったために衰退したという話はどこかで読んでいるか、聞いているかしていることでしょう。要は、事業ドメインをどう設定するかということです。ドメインを先の例のように狭く、誤って設定して近視眼的な経営をしてしまうことを、レビットは「マーケティングマイオピア」と呼んで警鐘を鳴らしました。既存のビジネスモデル上の施設、商品・サービスの開発、既存の競合施設などにばかり気を取られていると、マーケティング戦略、あるいはイノベーション戦略は大局的見地を失いがちになるため、常に将来の市場や現在の顧客のニーズ、基本的な販売戦術などを見直して経営を改革、改善に尽力するように経営者は注意を払うべきだと言っているのです。

 さて、最近私は、マーケティング・マイオピアならぬ、マネジメント・マイオピアに陥っている人を多数見かけます。マネジメント・マイオピアとは、私の造語ですが、文字どおり、経営的視点が近視眼的、またはないということです。自分の経験に照らし合わせると不思議でしようがありませんが、例えば企画書や稟議書の類いをつくるのにも、そこに売り上げや需要の予測がないか、あるいはあったとしても非常にその根拠が乏しいのです。これでは通したい企画も通りませんよね。この点を指摘すると、たいてい「お客さまが満足することを一生懸命考えました」といったようなイクスキューズが聞かれますが、経営で最も大事なものは、利益です。それも継続的な利益。これのなかに、顧客満足も、従業員満足も、社会還元も、社会貢献もすべて含まれるのです。だから、対象顧客にとっていい商品ということだけでは、実は本当にいい商品ではないのです。まったくの新規の企画ならまだしも(それでも私なら推測値をあげますが)、売り上げや需要をできるだけ高い確率で予測したものがついていなかったり、投資回収の計画がなかったりする企画書や稟議書を通すリーダーはいないでしょう。リスクが大きすぎて、ゴーサインなど出せません。利益が出せなければ、結局会社はつぶれ、顧客満足も、地域の生活者の満足も、従業員満足も、フィットネス業界の成長も実現できなくなります。これからキャリアアップを目指す若い世代のスタッフには発想のフレームを広げ、経営的視点をもって様々な企画にあたることを覚えてほしいと思います。ポイントは、利益です。覚えておいてください。
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by fit_business | 2010-07-08 18:59 | 今日の編集部